【第16号】スマホ、PCによる目の疲れのセルフケア

スマホ、PCによる目の疲れセルフケア

 

スマホの長時間使用の状況】

スマホの利用時間の調査(2019年、MMD研究所、対象は10代~50代)によると最も多かったのは2時間以上3時間未満が21.8%でした。2時間以上使用している人はなんと71.6%で7割以上の人が長時間利用でした。 一方、タブレットは2時間未満が58.7%、2時間以上が41.3%でスマホの方が長時間利用者は圧倒的に多いことが分かりました。

また若い年齢層(満10歳~満17歳)のインターネットの長時間利用について、内閣府の調査によると、2020年度では平日の平均利用時間が約205分で、年々増加傾向にあります。またインターネットを利用する小学生の33.6%、中学生の52.0%、高校生の69.5%が平日に平均3時間以上利用しているとの報告もあります。

 

ブルーライトは網膜に影響を与え、体内時計を狂わせる

スマホやタブレット、PCで問題視されているのがブルーライトによる健康障害です。ブルーライトとは、波長約380~495nmの電磁波で、紫外線(400nm以下の波長)に近い可視光線です。紫外線は角膜や水晶体で吸収されますが、ブルーライトは網膜まで届きます。そのために網膜にダメージを与えることが指摘されています。またブルーライトは網膜へのダメージを与えるだけではなく、夜、長時間浴びると体内時計を狂わす原因にもります。朝起きて太陽光を浴びると体内時計がリセットされ、交感神経が優位になって身心が覚醒し、日中、活動しやすくなり、夜になると「メラトニン」 (眠気を起こすホルモン)が分泌され、睡眠を誘導します。つまり生体リズムを調えてくれるということです。

夜にスマホの利用により、ブルーライトを浴びると「メラトニン」分泌が抑制され、眠りを妨げ、
生体リズムを狂わせます。生体リズムの狂いは、睡眠障害、うつ病、肥満、糖尿病などのリスクになりますので、夜のスマホの長時間利用は、しないようにすることが賢明です。

スマホ、PC等の長時間使用により、目疲れ、近視がすすむ

スマホ、PC等の使用による近見作業は、目の調節障害を引き起こします。近くを見るとき毛様体筋を収縮させ、眼の水晶体を膨らませます。この状態を長く続けると毛様体筋は凝り、焦点を合わせづらくなり、ボケて見えるようになります。

またブルーライトにより網膜にダメージを与えます。そうなると目の疲れ、痛み、偽近視になり、やがて眼精疲労を引き起こします。子供の場合、眼軸近視の原因になります。最近の研究で、野外に出てバイオレットライトを浴びないと、眼軸が伸びて軸性近視を引き起こすことが報告されています。朝、太陽光を浴びて、昼間は屋外で遊ぶことが子どもにはとても大切なのです。 

目の疲れのツボ療法

合谷:親指と人差し指の間で人差し指側

太陽:眉の外端と外目じりを結んだ線の中点

   から2cm外側、抑えてズーンとする所

攅竹(さんちく):眉の内端

晴明:内目じり

これらのツボを指先の指腹でゆっくり指圧してください。ズーンとした感覚が生じる程度が良いです。

6秒程度かけて、ゆっくり押し、ゆっくり力を抜きます。3~5回程度繰り返して下さい。