【第12号】夏バテ・熱中症の予防

皆様こんにちは♪

赤羽にあります、鍼灸マッサージ治療院

一枝のゆめ治療院です(^^)

当院大人気健康情報コラム、今回のテーマはとてもタイムリーな夏バテ・熱中症です。

簡単に実践できます予防法とセルフケアも必見です。

是非、皆様の健康維持にお役立てください。

 

夏バテ・熱中症の予防

【季節に適応する身体】

私たちの身体は、本来、季節の気象変化に適応できるようになっています。

夏は暑さで体温が上がらないように夏の身体に変化します。具体的には、皮

膚血管は拡張し、放熱を盛んにし、更に発汗して体温の上昇を防ぎます。

冬は寒さで体温が下がらないように冬の身体に変化します。具体的には皮膚

血管は収縮し、体温が奪われないようにするとともに代謝を亢進させて熱産生

を盛んにします。それでも追いつかないときは、筋肉を強制的に収縮(震え)さ

せて熱産生を更に高めます。

その役割を担っているのが脳にある視床下部の体温調節中枢と自律神経系

です(図1)。季節によって気温や湿度は変化します。そうした外界の気温の変

化を皮膚の感覚神経や受容体(センサー)は読み取り、その情報を体温調節中枢

に伝え、自律神経系を介して体温が一定範囲内に維持されるように調節を行い

ます。人間は恒温動物です。一定の体温が維持された状態で私たちの身体は

正常に機能します。この恒常状態が夏の暑さや冬の寒さによって狂いだすと

様々な変調が発生します。夏には夏バテや熱中症が、冬には冷え症、しもやけ、凍傷が発症します。

【夏バテについて】

 夏バテとは、夏の暑さによる「食欲がない」「体がだるい」「イライラ」などの体調不良を指します。

その原因の一つが、冷たい物を摂り過ぎることです。暑いからといって冷たい飲み物やアイスクリームなどの冷菓の摂り過ぎは、お腹を直接冷やし、消化器官の働きを変調させます。夏の夜の「寝冷え」も同様で、お腹の冷えで下痢や腹痛が生じます。このように消化器機能の変調による下痢や腹痛は食欲をなくし、体力を減退させ、夏バテを引き起こします。また夏バテの背景には、気象変化に対する適応力の低下、更にはストレス社会が関与しているのではないかと考えています。夏は冷房、冬は暖房といったように、私たちの生活は一年を通して快適な環境の中で過ごしています。こうした快適性が体が本来もっている外界の変化に対する適応力を損ねているものと考えています。またストレスフルな社会の中での生活は、自律神経系に大きく影響し、自律神経機能の変調を引き起こしているものと思われます。従って、夏バテ予防や対策には、単に冷たい物の摂取を控えるだけではなく、身心全体の調整が必要になります。それには全身の機能を調えるマッサージ、鍼灸療法が効果的です。身体の環境変化に対する適応力を強化してくれます。

熱中症とは

上記したように夏には夏の身体になり、体温が調整されます。しかし、体温調整がうまくいかないと、体内に熱が溜まって「熱中症」になります。つまり皮膚からの放熱、発汗による放熱で体温上昇を抑えることができず、加えて発汗による脱水状態が進み、急速に「熱中症」へと進展してしまいます。「熱中症」になると第一段階(重症度I度)として①めまい、立ちくらみ、生あくび、大量の汗、筋肉痛、筋肉の硬直(こむら返り)などが発症し、第二段階(重症度Ⅱ度)では頭痛、嘔吐、倦怠感、虚脱感、集中力や判断力の低下など、第三段階(重症度Ⅲ度)では意識がない、返事がおかしい、ケイレン発作、過呼吸、ショック症状、高体温 などと悪化し、極めて危険な状態になります。そうならないように予防と対策が大切です。

【夏バテの予防とセルフケア

1.冷たい物を控えること

2.お腹の冷えによる下痢や腹痛の対処

臍部(おへそ)を温灸やカイロで暖める。臍はツボで神闕(しんけつ)といい、ここに温灸をするとお腹全体(五臓六腑)が温まります。下痢、腹痛を改善し、減退した食欲をたかめてくれます。また関元への温灸は身体全体に元気をつけてくれます。

 

熱中症の予防とセルフケア

1.室温が28度以上の時は冷房を使用する。

2.水分を適切に摂る。特に塩分の補給がポイント

3.野外では、涼しい場所に避難し、衣服をゆるめて団扇などで身体を冷やす。そして塩分入り水分を補給する。

4.水分補給しても症状が改善しない場合は、119に通報し、医療機関へ